外観診断

外観診断とは?

外観診断は、樹木を非破壊で観察し、健全性および安全性を総合的に評価する一次診断です。

街路樹診断の対象となる全ての街路樹について実施します。

樹木の外観を⽬視と診断用具によって総合的に診断するもので、高い専⾨知識と経験に基づく技術が求められます。

活⼒が健全に⾒える樹木でも、樹幹内部や根株に極めて危険な空洞や腐朽を内在している場合があることから、幹の形状などを注意深く観察します。

公園、街路樹、公共施設、学校施設、寺社境内、民間施設構内など、多数の樹木を管理する現場において、計画的な維持管理の基礎資料として活用されています。

外観診断の内容

外観診断は、樹木全体を⾒て樹勢と樹形から活⼒を診断する活⼒診断と、根元・幹・⾻格とる大枝の状態を診断する部位診断から構成されます。

街路樹診断カルテの項⽬に沿って活⼒診断及び部位診断を⾏い、その診断結果に基づいて外観診断判定を⾏います。

活力診断

活力診断では、以下表にに示す樹勢・樹形の活⼒度診断基準表を用い、樹木の活⼒状態を、樹勢及び樹形によって診断しています。

樹勢・樹形の活力度診断基準表

部位診断

部位診断では、「根元」、「幹」、「⾻格となる大枝」の部位ごとに以下の各種被害を診断します。

  • 樹皮枯死・⽋損・腐朽の有無
  • 開口空洞(芯達・芯未達)の有無
  • 枯枝・ぶら下がり枝・折れ枝の落枝の危険の有無
  • スタブカットの落枝の危険の有無
  • キノコの有無
  • 木槌打診⾳の異常の有無
  • 分岐部・付根の異常の有無
  • 胴枯れなど病害の有無
  • 虫⽳・虫フン・ヤニの有無
  • 根元の揺らぎの有無
  • 鋼棒貫⼊異常の有無
  • 巻き根の有無
  • ルートカラーの露出の有無
  • 露出根被害の有無
  • 不⾃然な傾斜の有無
  • 建築限界越えの有無
  • 枝の道路境界越え(⺠地越境)の有無 など
  • 根上がりによる舗装や縁石破壊の有無
  • 道路施設との競合の有無
  • 道路⼯事などで根が切断されていないかなど根系の状況
  • 風環境、日照条件など⽴地条件
  • 植栽地の⼟壌の踏圧、締め固め など
キノコ(コフキタケ)
スタブカット腐朽
大枝の樹皮欠損腐朽
根元の開口空洞

外観診断判定

「活⼒診断」「部位診断」に基づき、外観診断全体の健全度を判定します。

外観診断判定は活⼒判定と部位判定の悪い方の判定を採用し、以下の表の4段階に判定を出します。

健全度判定基準
健全か健全に近い被害があっても軽微で処置の必要のないもの。
B1注意すべき被害が⾒られる被害が⾒られ注意を要するもの。簡易な処置を必要とするもの。
B2著しい被害が⾒られる被害が⾒られ、何らかの処置を必要とするもの。
不健全極めて不健全な状態で回復の⾒込みがないもの。また、倒木や幹折れの危険があるもの。
外観診断判定基準

処置

外観診断結果より必要となる処置内容を考えます。

  • 剪定(枯枝剪定・腐朽枝等切除・支障枝剪定・風圧軽減剪定・スタブカット切除・巻根切除)
  • 樹体保護(支柱設置)
  • 植栽基盤の改善(土壌改良・施肥)
  • 根上がり
  • 病害虫防除
  • 更新(撤去または植替え)

次回診断

判定に応じて次回の診断内容と診断時期を決定します。なお、B2 判定の樹木については、前回診断の被害状況に焦点を当てて診断を⾏う「フォローアップ診断」を再診断時に⾏います。

次回診断時期は⼀律ではなく、被害状況に応じて1年から3 年の範囲で決定します。

判定次回診断内容次回診断時期備考
外観診断5〜10 年後外観診断の実施サイクルに従って実施
B1外観診断5〜10 年後外観診断の実施サイクルに従って実施
B2フォローアップ診断
必要に応じて機器診断
1〜3 年後フォローアップ診断時期は、被害状況に応じて判断
更新(撤去・植替え)
次回の診断内容及び診断時期

※ 5 年以上フォローアップ診断を継続した場合は外観診断を⾏う

街路樹診断カルテ

外観診断終了後に以下のフォーマットの街路樹診断カルテを記載し提出いたします。

街路樹診断カルテ(表)
街路樹診断カルテ(裏)

令和3年度 街路樹診断等マニュアル 引用